広島菜から広がる、地域の絆と食の未来
広島食農コーディネーター・下山千津子です。
旬食材を活かした健康美料理教室Chizuを主宰し、食空間コーディネートや心を伝えるマナーを通じて、
食卓から笑顔を広げる活動をしています。
このたび、広島振興センターで開催された「広島菜の漬物作り講座」に参加しました。
広島菜は、広島を代表する伝統野菜であり、シャキシャキとした食感と奥深い味わいが特徴です。
今回の講座では、センター内のビニルハウスで広島菜を収穫し、荒漬けから本漬けまでの工程を学びました。
広島菜の漬物作りは、生産者の手仕事への理解を深める貴重な機会でした。
食農コーディネーターとして、現場で実際に体験し、生産の背景にある想いや技術を学ぶことが何より大切だと実感しています。
特に印象的だったのは、収穫したばかりの広島菜の重さ。
大きく育った広島菜は両手で抱えるほどの迫力で、計りを振り切るほどでした。
講座では、まず広島菜を丁寧に洗い、半分にカット。
重量の6〜8%の塩水を用意し、樽にビニールを敷いて、
広島菜を1段ずつ並べ、塩を振りかけながら重ねていく「荒漬け」の工程を学びました。
この荒漬けを2〜3日おいた後、昆布や唐辛子を加えて旨味を引き出す「本漬け」に移ります。
長期保存をする場合は塩分濃度を10%まで引き上げるなど、用途に応じた漬け方の工夫も学びました。
私にとって、漬物は父の手仕事を思い出す特別な存在でもあります。
食に携わる者として、こうした伝統的な知恵を次世代に繋いでいくことが使命だと改めて感じました。
広島菜の魅力をもっと多くの方に知っていただきたい。
料理研究家としても、広島菜を活用した新しいレシピを提案し、
広島の食文化を全国へ発信していきたいと考えています。
地産地消は、生産・流通・消費が一体となり、地域全体で支え合うことが大切です。
広島の食材の価値を広め、地域に貢献してまいります。
chizuイートクリエイションズ代表下山千津子